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著作権侵害に注意!ライターが文章・画像引用時に守るべき5つのルールと注意点

自分の文章に説得力をもたせたいときや、コンテンツ内で他者の著作物を紹介したいときなどに利用されるのが引用です。引用は著作権法で定められたルールにしたがっておこなう必要があります。

しかし、「正しい引用方法を理解できている自信がない」「著作権侵害とみなされないか不安」という人も多いのではないでしょうか。

万が一著作権を侵害すると損害賠償を請求されたり、クライアントからの信用を失ったりするため、ライターは正しい引用ルールを理解しておかなければなりません。

本記事では著作権法で定められている文章引用のルールや、画像引用時の注意点について解説します。

著作権法で定められている5つの引用ルール

著作権侵害とみなされない引用をするには、5つのルールを守る必要があります。

具体的には以下の通りです。

  • 文章引用の必然性が認められる
  • 自分の書いた文章と引用部分が区別されている
  • 自分の書いた文章と引用部分の主従関係が明確である
  • 引用部分の出所が明示されている
  • 引用部分は改変せずそのまま使用する

どれか一つでも欠けていれば著作権侵害とみなされますので、注意が必要です。

以下よりそれぞれの項目について解説します。

文章引用の必然性が認められる

引用は「他の著作物の文章を引用する必要があり、それをしなければ自分の主張を展開できないとき」に認められます。たとえば自分の主張が正しいことを証明したり、他者の主張に対して反対意見を述べたりする場合は、専門書や他者の主張を引用しなければなりません。このような場合は引用の必然性があると判断できます。

自分の書いた文章と引用部分にまったく関連性がみられない場合は「必然性がない」と判断されるため、著作権侵害とみなされる可能性が高いです。具体的にどのような場合に必然性が認められるのか判断がむずかしいですが、最低限、自分の書いた文章と引用した部分に関連性があること、文章の流れが自然になるように引用することを意識しましょう。

自分の文章と引用部分を区別する

文章を引用するときは、引用部分と自分で書いた文章を明確に区別できるようにします。引用部分のフォントを変えたり、かぎかっこをつけたりするとよいでしょう。Web記事の場合は、引用を示す「blockquote」タグを使用すると間違いありません。

主従関係を明確にする

主従関係を明確にするためには、

  • 自分の書いた文章がメインコンテンツだと明確にわかるようにする
  • 引用部分は自分の文章内容を補足・補完する役割を担うサブコンテンツとして使用する

の2点を意識してください。

これらを守るには、原則として、引用部分よりも自分の書いた文章の割合を多くする必要があります。記事の大部分が引用部分で構成されている場合は「転載」とみなされるため、著作者の許可を取らなければなりません。許可を取らずに転載した場合は著作権侵害とみなされますので、注意しましょう。

文章の出所を明示する

引用する際には、必ず引用元を明記します。サイトから引用する場合はサイト名とサイトURL、書籍から引用する場合は書籍の名称と著者名を記載してください。

また、原文が引用されているブログやサイトをさらに引用し、引用元として記載する「孫引き」はNGです。必ず原文を確認すること、原文がある場所を引用元として記載することを念頭におきましょう。

引用部分は改変せずに使う

引用部分は改変せずに使用してください。文章を書き換えたり並び替えたりすると著作権侵害になりますので、注意しましょう。

画像を引用する場合の注意点

画像を引用する場合も、先に解説した5つのルールを守ってください。ただし画像の引用は文章以上に注意が必要です。以下より他サイトの画像を引用する際の注意点を紹介します。

画像引用は著作者から許可を得てからおこなう

画像引用の場合は「引用の必然性」を示しにくい傾向にあります。「この画像がなければ主張を証明したり、意見を伝えたりできない」といった場面は少ないからです。過去に絵画の画像を引用して商品を販売したところ、著作権侵害とみなされ損害賠償が発生した事例もあります。

「このくらいなら大丈夫」と思っても著作権侵害とみなされる事例も多いため、よい悪いの判断がむずかしいです。そのため、他サイトから画像を引用する場合は、著作者に許可を得ておくと安心でしょう。

芸能人やキャラクターの画像は引用できない

芸能人やキャラクターはそれ自体が商品的価値を持っているため、画像を使用してはいけません。これらが映る画像を勝手に使用すると、肖像権やパブリシティ権の侵害にあたりますので注意しましょう。

Amazonの商品画像は引用できない

Amazonの商品画像の引用は認められていません。利用規約にも「サイトに掲載された情報や画像等の無断転載はNG」と明記されています。

アマゾンサービスを通じて提供されるすべてのコンテンツ(文字、グラフィック、ロゴ、ボタンアイコン、画像、オーディオクリップ、デジタル形式でダウンロードされたもの、データに編集を加えたものなど)は、アマゾンまたはコンテンツ提供者の財産であり、米国および日本の著作権法、および著作権に関する国際法によって保護されています。アマゾンサービスを通じて提供されるすべてのコンテンツの編集物は、アマゾンの独占的な財産であり、米国および日本の著作権法および著作権に関する国際法によって保護されています。アマゾンサービスを通じて提供される情報および画像等の無断転載をお断りいたします。

Amazon.co.jp利用規約より引用

Amazon内の画像を引用すると著作権侵害とみなされるので、誤って使用しないように注意してください。記事内で特定の商品画像を掲載したい場合は、提供元の公式サイトの画像を引用するか、もしくは自分で撮影した写真を使うようにしましょう。

SNSは媒体によって引用可否が異なる

Twitterの場合は、規約内に「埋め込み機能を使用した引用ならよい」と記されています。引用時には必ず埋め込み機能を使用しましょう。ただし、なかには自分の投稿を勝手に使われたくない人もいますので、引用前にツイート投稿者のプロフィールを確認するようにしてください。プロフィールに「無断転載禁止」と書かれているようなら、ツイートの引用は避けましょう。

Instagramの場合は、埋め込み機能を使用した場合でも画像引用が認められていません。そのため、どうしても引用したい場合は、著作者から許可を得るようにしましょう。Facebookも同様です。

引用ルールを守り、著作権侵害に注意しよう

文章や画像の引用時に守るべき5つのルールと注意点について解説しました。あくまで引用は自分の文章を補足・補完する目的で使用してください。引用部分がメインになると著作権違反とみなされやすくなるので、注意しましょう。

また、画像引用についてはルールを理解していない人が多いです。ネット上でも誤った引用が散見されていますので、「まわりはこうやって引用しているから大丈夫」と思わないように気をつけてください。できれば本記事をもう一度読み返して、正しい引用ルールを覚えていただければと思います。

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